思い出に馳せながら進められるストーリーにグッとくる
葬送のフリーレンは原作を山田鐘人さん、作画をアベツカサが担当した、による日本のまんがです。
『週刊少年サンデー』（小学館）にて、「2020年22･23合併号より連載開始しました。
現在、コミックスは10巻までは発売しており、今からでも一気読みがしやすいまんがです。
2023年9月29日からはアニメの公開も開始。今かなり注目されているまんがのひとつです。
あらすじ
魔王を倒し王都へ凱旋する勇者一行。勇者ヒンメル、酒飲みの僧侶ハイター、ドワーフ族の戦士アイゼン、そしてエルフの魔法使いフリーレン。
10年もの旅路を終えたが、1000年を軽く生きる長命種のエルフ・フリーレンにとっては一瞬だった。
4人は50年に一度降るという「半世紀（エーラ）流星」を見た後、次回も共にこの流星をみる約束をかわし、パーティーを解散。
そして月日は経ち50年が経過。フリーレンは年老いたヒンメル、ハイター、そしてアイゼンと共にエーラ流星をみる。
まもなくヒンメルが亡くなるのだが、その時、はじめてフリーレンはヒンメルのことを何も知らず知ろうともしなかったことを深く悔い、涙する。
1000年を生きるエルフにとって、10年や50年は些細な時間。そうしてフリーレンは、人間を知るための旅にでる。
・禁断のホラー作品はこちら。。絶妙なバランスで構成されたストーリー
葬送のフリーレンは、とても表情豊かなまんがです。
1000年を生きるエルフであるがゆえ、感情が表に出にくいフリーレンの心情の揺らぎに感動するし、ヒンメルを思い返すシーンはどこか切ない。
それでいて、ちょこちょこ笑える要素もありつつ、魔族とのバトルは一筋縄ではいかないシーンの緊張感もある。
そして勇者亡き後の世界を共に旅するフェルン、シュタルクもまた人間。この二人との冒険が長命のエルフであるフリーレンにどう影響をあたえるのか、今後も目が話せません。
そういった心情の描写が琴線にふれる方にはぜひ読んでもらいたい名作です。
魔王が討たれても残っている魔族
そして面白いのが「魔王を倒した後の世界」なのだが、決して魔族がすべて滅んでいるわけでは無いという点。
それも魔物だけでなく、魔王軍最大戦力であろう七人の大魔族「七崩賢」のうち、数人が未だに生きていること。
七崩賢
- 断頭台のアウラ
魔族の中でも長寿で500年以上を生きる大魔族。
「服従の天秤」という、お互いの魔力を天秤にかけ、魔力の少ない方を「服従させる魔法」を使う。
かなりリスキーな魔法だが、己の魔力に絶対の自身をもつアウラはこの魔法で不死の軍勢をあやつっていた。
フリーレンと対峙した際も、フリーレンの魔力量を侮り「服従の天秤」をつかうのだが―――。 - 黄金郷のマハト
魔王配下であった七崩賢の最後のひとり。
大陸魔法協会が管理する大結界により、自らが作り出した黄金郷内に封印されていた。
ディーアゴルゼ（万物を黄金に変える魔法）の使い手で、600年前にフリーレンも敗北しており、現在においても勝てるイメージがわかないと言わしめる実力者
ただ、マハト自身は戦いを好まず「人類との共存」を願っている。
しかし、人間とは根本的に違う存在であるがため「悪意」や「罪悪感」といった感情がそもそも理解ない。
そんな状態のまま、大魔族ソリテールにより、黄金郷の大結界から解放される―――。 - 奇跡のグラオザーム
過去の回想シーンででてくる。戦闘シーンなどの描写はないが、ヒンメル一行に討たれたと思われる。 - 不死なるベーゼ
「第102話 相討ち」の回想シーンにて、ヒンメル一行に討たれるシーンが描かれている。
強力な結界内にヒンメル一行を閉じ込めたことから結界魔法を操ると推測される。
この結界をやぶったフリーレンばかりを警戒したことにより、ヒンメル達に敗れる。 - まだ描かれていない3人の七崩賢
その他、3人の七崩賢については未だ作中では描かれていません。
ただ「それでも南の勇者は、七崩賢三人を討ち取って」とあるので、このあたりの話が今後描かれることが、今から楽しみです。
アニメが始まる前にぜひ読んでほしい！
作画もきれいで読みやすく、ストーリーもバトル、感動、ちょっとした笑いなどが散りばめられ、中だるみの様なものがなく、何度も読みたくなるまんがでオススメ。
9月にはアニメも始まるので、ぜひこのタイミングでチェックしてみてください！
| 作品名 | 葬送のフリーレン |
| 読み | そうそうのフリーレン |
| 原作・原案など | 山田鐘人 |
| 作画 | アベツカサ |
| 出版社 | 小学館 |
| 掲載誌 | 週刊少年サンデー |
| 巻数 | 既刊10巻（2023年7月現在） |
| アニメ化 | 2023年9月から放映開始予定 |
| 映画化 | なし（2023年7月現在） |
